恐怖や不安など強い感情にとらわれた時の対処法

関西の精神保健福祉士
関西の精神保健福祉士

私達発達障害者は、2次障害やトラウマなどから、不安や恐怖の感情にしばしば飲まれそうになる事があると思います。

 

今回は ASD当事者の30代女性pocotan11さんにご寄稿頂きました。

 

ご自身の入院や自立訓練等を通じた経験から、不安・恐怖に飲まれず平穏な気持ちを取り戻す対処法をご紹介頂きました。

まずは気づくこと

強い感情とは何でしょう?

例えば恐怖、不安、怒り、悲しみ、孤立感などです。

こういった感情にとらわれているときはその感情のまま心は一色に染まります。そして、身体にも影響が出ます。恐怖感で心がいっぱいになった時の身体はどんなふうかを想像してみてください。

きっと落ち着きなくそわそわと手や足を動かしたり、心臓がどきどきしていたりするでしょう。

まずはそのときの心の様子と身体の様子・変化に気付くことが大切です。

なぜなら、気づかないでいると心も身体も緊張したまま疲れ切ってしまい、人間関係にも悪影響が生じるようになったり、体調を崩してしまう原因になるからです。

恐怖や不安はただの感情です

では、そもそも感情とは何でしょう?

難しく考える必要はありません。

人間が感じる感情の種類を挙げればきりがありませんが、上に挙げたもののほかに嬉しさや喜び、穏やかな気持ちも感情です。そして、感情はコントロール可能です。

最初に書いたように、(ここでは恐怖について書いていきます)恐怖感を感じているのならば、それに気づくことがコントロールの第一歩です。

心が恐怖感でいっぱいのときの身体の変化を挙げていきましょう。

心拍、呼吸の早さ、筋肉、姿勢、顔の表情、話し方の緊張などなど、、、

私の場合は、心拍は速くなり、呼吸は浅くなります。ふくらはぎや腕の筋肉はこわばり、姿勢はピンとします。表情は唇がわなわなと震えて目線は相手と合わせなくなり、饒舌だった話し方は一変し単語をようやく吐き出すのみ。

心が恐怖で包まれると身体はここまで大きく変わりますが、それにづかないで何日間も過ごしていれば疲れてしまい、普段出せる力の数割しかエネルギーを出せなくなるでしょう。

けれども、身体の変化に気付き、またどう変化するのかを知っていれば「いま私は恐怖を感じている」と自覚することができます。少なくとも、良い気分ではないことには気づけるようになります。

次に、恐怖感に対処するために比較的ポジティブな感情と感覚を思い出していくことが必要です。そして、このために「穏やかさ」の感情を探していくことが重要なポイントとなります。

「穏やかさ」をさがそう

では、「穏やかな気分」になったときの身体の変化を振り返ってみます。

心拍は普通に(ゆっくり)、呼吸はへそより下から深く楽にし、筋肉はどこかしら脱力していて力は入りません。肩の力も抜けています。

姿勢はそこまでピンとせず、顔の表情も自然な微笑みを浮かべ、眉間に皺も寄らずあまり瞬きもしません。

話し方も聞こえやすい程良い声量でゆっくりになります。無言になるという人もいます。身体の力は、恐怖を感じていた時に比べると脱力していることがお分かりいただけるでしょう。

この「穏やかさ」の感覚を普段からイメージし、恐怖感など強い感情にとらわれたときに思い出せるようにしておくと緊張状態から早く抜け出せるようになります。

最後に、「穏やかさ」を感じるいくつかの方法をご紹介します。

1・ 深呼吸

お腹をへこませて空気をゆっくり吐き出す。

それからゆっくり息を吸う。

吸ったときにお腹の膨らみを感じる。

この吸って吐くサイクルを10回から20回ほど繰り返す。

2・瞑想

心地よい姿勢になる(横たわる、椅子に深く腰掛けるなど)。

目を瞑れるなら目を瞑り、瞑想中は呼吸に意識を向ける。呼吸を止めないこと。

瞑想を行っていくと必ず呼吸に注意を向けることが困難になるため。その代りに自然と、感情や考え、イメージ、映像などに注意が向く。

このようにさまよったときはこのことを否定せず、「〇〇な感情が浮かんでいる」「◇◇だと考えている」と心でつぶやく。

そして静かに呼吸や身体の感覚を味わう。10分から20分ほど続ける。

3・ グラウンディング

椅子に座るなどし、足の裏を互いにぴたりと合わせる。

可能であれば目を閉じ、尾てい骨から足裏、足裏と地面がくっついているイメージを持つ。樹の根が大地に根を下ろすようなイメージ。

足裏がしっかり大地についていることを確認する。

筆者の「穏やかさ」を取り戻す方法もいくつか記しておきます。

猫をなでる、甘いものを食べる、温かい紅茶を飲む、編み物をする、アロマオイルの香りをかぐなど。それでは、あなたの「穏やかさ」を探してください。

筆者紹介:pocotan11

・2010年 早稲田大学第一文学部卒業
・2016年9月~12月 株式会社ハピネス・アンド・ディ総務部にて一般事務
・2016年12月 体調悪化のため退職
自閉症スペクトラム症当事者の30代女性。大学卒業後、数年経てから短期間就労し、フリースクール入所や精神病院への入院を経て現在はグループホームに入居。感覚が過敏なところや感情の起伏が激しいところのある自分自身への扱いに慣れてきたところである。大学入学と同時に書き始めた日記(ブログではなく、紙媒体の日記帳に書き綴っている)や、現在通う自立支援施設で学んでいることを参考に、発達障害者へ向けた情報をお届けします。


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