ではゴーン氏の後はどうするか「スペシャリティを活かす雇用」

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・週20時間の壁がうむ、凄まじい貧富の差

世紀末に行われたリストラ政策、その対案の流れを話したいのですが、今回は障害者雇用についてと福祉寄りの内容を一旦通ります。

この様な話題に触れる時に、私達福祉専門職は思わず当たり前に福祉用語を使って余計な詳細を掘り下げて読者を遠ざけてしまいます。

ただ、その読みにくい表現のせいで「国に関わる課題」を「福祉関係者だけの話題」にしたくないので、なるべく浅く福祉用語を使わずに説明したいと思います。

 

前回までは、精神障害・発達障害者の就労の壁となっている「週20時間以上」労働の問題について提起をしました。

 

では「週20時間以上」働けなければどうなるのか?

 

「障害福祉サービス事業所」等の就労となります。

 障害者雇用に比べ、その賃金格差はおそろしく大きくなっています。

 

・一般企業での障害者雇用では

一般企業に勤める障害者雇用であれば、その事業所の社員の給料並みから賃金が組み立てられます。

制限部分などを配慮した金額調整が行われて、雇用保険、医療保険などの社会保険にも加入が出来ます。

 

さらに障害者の強みを活かしたゼネラルパートナーズさんの就労移行支援を通じれば年収500万円から1200万円障害者雇用の開拓も行われてれています。

 

この障害者雇用の開拓というところが重要です。障害者雇用システムはまだ出来上がったものではなく開拓されている職場開拓されていない職場があります。その差によって、職場環境も働き方も労働条件もまったく変わってきます。

 

なぜその様な形になるかは、逆に会社側の立場から考えてみましょう。

ぶんおー
ぶんおー
何や
法律変わって、障害者雇わな罰金とられるみたいやで。

 

うちら障害者雇用の為に仕事はじめたんちゃうし、やっとれんでしかし、、、

 

せやけど、逆に雇ったら儲かるみたいやで。

 

どないしよか?


もうかるんやったら、なんか抜け道探しましょか。

 

ほんで、何が出来るかわからんから、とりあえずサルでもできる仕事こしらえときましょか。

りょしょー
りょしょー

ぶんおー
ぶんおー
せやな、とりあえず使ってみて様子みよか。。。

ワイ、発達やけど頑張るさかい、よろしく頼んます!!

 

セカセカ、テキパキ!

 

ドタバタ、テキパキ!

ぶきち
ぶきち

ぶんおー
ぶんおー
思ったより使えるやんか。

 

ほな、もうちょい仕事増やしたろ~。

 

せやけど、社会保険料とかバカにならへんなぁ。


そんなら出来る仕事はさせても、配慮しとる分給料減らしたりましょ。
りょしょー
りょしょー

ぶんおー
ぶんおー
せやな。十分気ぃ遣っとるからの~。

 

手間賃やわ。


ワイの仕事、他の奴らと変わらんのに何でこんなに安いんやろか。。。
ぶきち
ぶきち

・障害者雇用が開拓された職場は何がちがう?どうやって結びつく?

開拓されていない職場

残念ながら、障害者雇用には十分な配慮がされていないのに給料だけ安い職場や、特性にあった仕事が与えられていない職場も存在しています。発達障害者の強みを活かした職場と言いながら配慮の為に賃金を安く設定していると、堂々と宣言している企業もあるのです。

ただそれは、企業の責任とは思えません。

 

障害者の福祉的就労の為に事業をして来た訳ではないのに、突然障害者雇用義務が「アメとムチ」方式で提示されたのです。障害者雇用するべきという社会的な機運も自然と受け入れられる風土もない中で、突然実態もよくわからない障害者を雇わなくいけなくなったのです。


「特別な想い」「障害特性の専門的理解」でもなければ、どこまで真摯に能力を前向きに引き出して強みを活かした職場環境をつくることに労力を割けるでしょうか?まず、「アメとムチ」の助成金対策や、法律の抜け穴づくりに走ってしまうのではないでしょうか?

 

 開拓されている職場

一方で、障害者が働きやすい仕事をつくりたいという「特別な想い」をもった企業理念に、「障害特性の専門的理解」を持った職種がテコ入れをしたところは開拓された職場になっていきます。その開拓の担い手「就労移行支援事業所」「障害ジョブコーチ」「雇用環境整備士」などによって行われます。障害特性に配慮して苦手な刺激を取り除き、パフォーマンス発揮出来る環境づくりや、働き続けられる仕事量の調整などが行われています。

 

ただ残念なのは、仕事の出来ない部分を差し引かれて、給料も差し引かれる傾向はあるみたいです。

これは実際に私が、行政の運営する「障害者職業センター」という所で利用者としてキャリアカウンセラーに相談して聞いた言葉です。

 

詳細は、以下記事に載せています。(2015年12月4日)発達障害者である専門職のブログ

リンク先:発達障害者である専門職のブログ

どんな仕事が向いている?立ち止まって考える材料 参

ところが、今では年収500万円以上の労働条件までをゼネラルパートナーズさんの就労移行支援事業所では引き出していることに驚きました。これは、ゼネラルパートナーズさんの長年の障害者雇用支援への真摯な取り組み、能力開発、雇用環境開拓、交渉力によるものだと思います。

 

「開拓された職場」に繋がるためには、開拓する力を持った「就労移行支援事業所」の利用がパスポートになります。

 

詳細は、以下記事に載せています。

また、ゼネラルパートナーズさんの就労移行支援事業所の紹介は、以下記事に載せています。

リンク先:発達障害者である専門職のインディペンデンス

これはスゴイ!日本一仕事を選べる障害キャリア支援。

・「週20時間」の壁をを超えられないと 時給80円~

一方、「障害福祉サービス事業所」では、手作業や農作業等を行い、工賃という名の給料が得られます。

その工賃を時給に換算すると時給100円以時給1000円の間違いじゃないですよ。

頑張って働いても、月給5000円~15000円程です。※地域差があります。

 

その中間の雇用形態として「就労継続A型事業所」という所では、最低賃金水準程度、時給800円から1000円が支給されます。ただし、前年度の収入によっては働いているのに給料から逆に利用用を引かれることもあり、平均月給で6万7000円程です。※最低賃金額は地域ごとに定められて差があります。

しかし「就労継続A型事業所」は、国の締め付けが厳しくなり閉鎖する所が増えています。

 

この様に「週20時間の壁」で大きく賃金格差があるのです。そんな労働背景から精神障害者の平均月収は7万5000円程(※障害基礎年金・月額約6万5000円込み)と苦しい水準になっています。

 

ワークシェアリングの観点から見ても「週20時間」を超えると雇用保険等に加入する必要が出てきて分ける仕事の割に合わない人件費がかかってしまいます。

 

それらの問題を解決する鍵として東京大学で「超短時間労働」の障害者雇用という就業モデルを提案しています。

・15分から働けて最低賃金額が保障される障害者雇用モデル

東京大学先端科学技術研究センターの近藤武夫准教授は、2016年より障害者の超短時間雇用プロジェクトとして最短で1日15分の労働でも最低賃金額以上の報酬を得られるような就業モデルを提案しています。

 

IDEAモデル研究というそのプロジェクトでは、実際にソフトバンクの都内オフィスで24人のショートタイムスタッフを雇用し、週165時間分の雇用を実現しています。

最短で週1時間の労働でも最低賃金かそれ以上のレベルの報酬が支払われているそうです。

 

「超短時間」にする理由は精神障害、発達障害者の特性に配慮をした意図で、その仕事の作り方はワークシェアリングの発想に近いです。

 

障害者雇用をする為に無理に仕事をつくらせるのではなく、一番仕事が集中している人の業務内容を見直します。仕事が多い人の中から分業出来る仕事を取り分けて創り出します。

 

これまでの障害者雇用の発想は「企業へのアメとムチ」という締め付けで行われてきたことに対して、IDEAモデルは障害者の持つ多様な価値を認め、社会で共に生きていく道を目指したものとなっています。

 

まさにワークシェアリングを精神障害者、発達障害者の理に叶った方法で進める研究と感じます。

リンク先:東京大学先端科学技術研究センター

超短時間労働

・超短時間モデルの中で活かされる精神障害・発達障害者の能力

精神障害者、発達障害者の「一部に特化」した能力は「超短時間雇用」という自分の適した労働時間のワークシェアリングの中で生きると思います。

 

例えば

 

作業能力が優勢なASD者」にはルーチンの決まった高度単純労働

人当たりのいいADHD者」には営業

独創性が求められる仕事には「統合失調症者」の芸術性

丁度いいワークライフバランスで労務時間管理で「うつ病者」の真面目な気質を程よく活かして

言語能力優勢なASD者」には分析・マネジメント

 

など、優れた特性を適材適所でシェアをする分業チームをつくることで、長時間労働代作も障害者雇用環境創出も出来て、なおかつ仕事のクオリティも上がるのではないでしょうか?

 

仕事量を減らさずに、障害者雇用率も守れて、労働者の休暇も保障出来るのではないでしょうか?

 

、、、といったところで、一旦分割です。今度こそ完結する予定だったのですが、軽く5000字を超えてしまいました。

 

次回は、「アメとムチによらない障害者雇用に向かう道筋」それを通して、働く人を切り捨てるゴーン氏の政策の、逆方向へ進む未来の展望を語ります。

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