きずなグループ問題⑤その先に必要なもの|ワークシェアリング×超短時間雇用×最低賃金補償で、障害者雇用を作り直す

障害者雇用の再設計② 障害者雇用と働き方の再設計
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前回の記事では、きずなグループ問題と、農園型・外部委託型障害者雇用に見られる構造的な問題について書きました。

【前回記事リンク】

きずなグループ問題は、何が問題だったのか④
農園型・外部委託型の障害者雇用は、働く本人や家族にとって安心や収入のメリットがある一方で、企業内の雇用環境整備を進めず、雇用率だけを外部で満たす仕組みになっていないかが問われます。きずなグループ問題から見える、数字合わせではない障害者雇用の質を考えます。

では、障害者雇用をどう作り直せばいいのか。
企業の外側に人を集めるのではなく、社会の中に、地域の中に、企業の中に、どうすれば働く場所を増やせるのか。

私が考えている対案は、かなりシンプルです。

仕事を分けることです。

一人の人が丸ごと抱えている仕事を、分ける。
週5日、1日8時間働ける人だけを前提にしない。
週20時間働けない人にも、週10時間、週5時間、あるいは週1時間でも担える役割を作る。

そして、その仕事を「安い労働力」として扱わず、最低賃金を保障しながら、きちんと労働の価値として認める。

つまり、障害者雇用を、ワークシェアリング×超短時間雇用×最低賃金補償という形で作り直すということです。

これは、私が急に思いついた話ではありません。

私は7年ほど前にも、仕事の切り出しやワークシェアリング、そして障害者雇用における「20時間の壁」について書いていました。

当時は、まだ自分の中でも荒削りな問題提起でした。
でも今、きずなグループ問題や農園型・外部委託型雇用の問題を見ていると、あの時に考えていたことが、むしろ今こそ必要になっているのではないかと思うのです。

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仕事をわけあうこと、ワークシェアリング

ワークシェアリングという言葉があります。

簡単に言えば、仕事を分け合うことです。
一人あたりの労働時間を短くし、その分、より多くの人に働く機会を作る考え方です。

オランダでは、1982年の「ワッセナー合意」以降、労働時間の短縮やパートタイム労働の活用を通じて、雇用を維持・創出する方向が進められました。内閣府資料でも、オランダで推進されたワークシェアリングは「短時間の雇用を生み出す雇用創出型」が基本だったと整理されています。(厚生労働省)

もちろん、国も時代も制度も違います。
オランダの仕組みをそのまま日本に持ってくればよい、という単純な話ではありません。

でも、ここで大事なのは発想です。

一人の人に、長時間の仕事を丸ごと背負わせるのではない。
働ける時間、担える役割、生活とのバランスに応じて、仕事を分ける。
そのことで、働く人を増やしていく。

これは、障害者雇用にも深くつながる発想です。

障害のある人の中には、週5日、1日8時間働ける人もいます。
一方で、体調、感覚過敏、精神症状、疲労のしやすさ、通院、生活リズム、対人不安などの影響で、長時間働くことが難しい人もいます。

でも、長時間働けないことは、働けないことではありません。

週20時間は無理でも、週10時間なら働ける人がいる。
1日2時間なら力を発揮できる人がいる。
週1回、1時間なら、安定して役割を持てる人がいる。
在宅ならできる人がいる。
静かな環境ならできる人がいる。
決まった作業なら、むしろ正確に続けられる人がいる。

週20時間働けない人は、本当に「働けない人」なのでしょうか?
それとも、社会の側が、その人に合う働き方を用意できていなかっただけなのでしょうか。

現王:武王
現王:武王

たとえば、蔵の見回り、帳面付け、使者への返答、町の見回りへの連絡。
一人の役人にすべて背負わせれば、いずれ無理が出る。
ならば仕事を分け、それぞれが担える役目を持てるようにする方がよいのではないか。

軍師:呂尚 (太公望)
軍師:呂尚 (太公望)

まさに、オランダのワークシェアリングに通じる発想です。
一人に長時間の仕事を丸ごと背負わせるのではなく、働ける時間や担える役割に応じて仕事を分け、雇用を広げていく。
仕事を減らすのではなく、仕事の持ち方を組み替えるということです。

将軍:武吉
将軍:武吉

待てよ。
それ、外国の立派な話にしなくても、日本にも似たようなものはあったんじゃないのか。
仕事を分けるくらい、こっちでもやってきただろう?

軍師:呂尚 (太公望)
軍師:呂尚 (太公望)

ありました。
ただし日本では、仕事を分けることが、低賃金で不安定な働き方を増やす方向にも流れてしまいました。
だから次は、日本にもあった仕事の分け方と、そのねじれを見ていく必要があります。

日本にも仕事を分ける仕組みはあった

ワークシェアリングというと、海外の話のように聞こえるかもしれません。

でも、日本にも、仕事を分ける仕組みそのものはありました。

パート。
アルバイト。
非常勤。
派遣。
請負。
短時間勤務。

これらは、見方を変えれば、一人の正社員が丸ごと担っていた仕事を、時間や業務単位で分ける仕組みでもありました。

実際、日本でも2002年にワークシェアリングに関する政労使合意がまとめられており、厚生労働省はワークシェアリングを「雇用の維持・創出を図ることを目的として労働時間を短縮するもの」と整理しています。(厚生労働省)

ただし、日本の場合、ここに大きなねじれがありました。

仕事を分けることが、働く機会を広げる方向だけではなく、安く使える労働力を増やす方向にも流れてしまったことです。

パートや派遣や請負として仕事は分けられた。
けれど、その仕事は低賃金で、不安定で、キャリアにもつながりにくく、正社員との待遇差が大きいものになりやすかった。

これでは、仕事を分けることが、人を大切にする仕組みではなく、人を安く調整する仕組みになってしまいます。

本来、ワークシェアリングは「働く機会を分け合う」考え方です。
しかし、分けられた仕事が低賃金で、不安定で、生活を支えられないものになれば、それはただの労働条件の切り下げです。

仕事を分けること自体が悪いのではありません。
問題は、分けられた仕事が「安い仕事」「不安定な仕事」として固定されてしまうことです。

だから、障害者雇用でワークシェアリングを考える時にも、ここは絶対に外してはいけません。

必要なのは、安い労働力としての短時間雇用ではありません。
尊厳ある短時間雇用です。

短い時間しか働けない人が、短い時間で働くことによって、さらに貧しくなる。
それでは支援ではありません。

短時間でも、その人の労働がきちんと価値として認められる必要があります。
私は以前の記事でも、仕事を分けること、働く機会を分け合うことについて書いていました。

リストラの時代に、誰が働く場から押し出されたのか④|丁度良い仕事のシェアと、障害者雇用への期待
働き方改革の先にあるワークシェアリングと障害者雇用の可能性を考えます。一人が長時間抱えていた仕事を分け直し、短時間でも担える役割を作ることは、精神障害者雇用義務化や週20時間の壁への問題意識につながります。

最低賃金補償の上昇は、尊厳あるワークシェアリングの土台になる

ここで、最低賃金保障の話を避けて通ることはできません。

ワークシェアリングは、仕事を分ける考え方です。
でも、仕事を分けることが、そのまま低賃金労働を増やすことになってしまえば、それは働く機会の創出ではなく、貧困の分配になってしまいます。

日本では長い間、正社員と非正規雇用の間に大きな待遇差がありました。

パート、アルバイト、派遣、請負、非常勤。
仕事は分けられてきたけれど、その多くは低賃金で、不安定で、生活を支えるには弱い働き方として扱われてきました。

この労働格差への問題意識から、ここ10年ほどで制度整備も進んできました。

働き方改革関連法によって改正されたパートタイム・有期雇用労働法では、2020年4月から正社員とパートタイム・有期雇用・派遣労働者との間の不合理な待遇差が禁止され、2021年4月からは中小企業にも適用されています。(厚生労働省)

これは、分けられた仕事を「安い仕事」として固定しないための、大事な制度整備です。

最低賃金も上がり続けています。

厚生労働省によると、2025年度の地域別最低賃金は、全国加重平均で1,121円となり、前年度から66円の引き上げとなっています。(厚生労働省)

これは、短時間で働く人にとって大きな意味があります。

週1時間でも、週2時間でも、働いた時間に最低賃金が保障される。
短い時間でも、その人の労働が「価値ある仕事」として扱われる。

ここがとても大事です。

超短時間雇用も同じです。

短い時間で働くから、安くてよいのではありません。
障害があるから、最低賃金以下でよいのでもありません。

できる仕事を切り出し、その仕事に対してきちんと賃金を払う。

この原則があるからこそ、超短時間雇用は「安く使える障害者雇用」ではなく、「尊厳ある働き方」になるのだと思います。

もちろん、最低賃金が上がればすべて解決するわけではありません。
同一労働同一賃金という言葉だけで、現場の格差が消えるわけでもありません。

それでも、これらは大事な土台です。

仕事を分ける。
でも、安く買い叩かない。
短時間で働く。
でも、労働の価値は認める。

不安定な使い捨てではなく、その人の生活と尊厳につながる働き方にする。

ワークシェアリングを本当に人を活かす仕組みにするには、
「仕事を分けること」と「最低賃金を保障すること」を、切り離してはいけません。

この土台がなければ、障害者雇用にワークシェアリングを持ち込んでも、また別の形で搾取が生まれてしまいます。

7年前に感銘を受けた「超短時間雇用」

もう一つ、私が7年ほど前に強く感銘を受けた取り組みがあります。

東京大学先端科学技術研究センターが提唱していた「超短時間雇用」です。

東京大学の記事では、先端研の近藤武夫氏が、最短で1日15分の労働でも報酬を得られる「超短時間労働」という就業モデルを提案していると紹介されています。(東京大学)

当時の私は、障害者雇用にある「20時間の壁」に違和感を持っていました。

週20時間働ける人は、障害者雇用の制度に乗りやすい。
でも、週20時間は難しい人は、働く意欲や力があっても、企業雇用の対象から外れやすい。

それは本当に「働けない」のでしょうか?

週20時間働けないことは、働けないことではありません。
制度が、その人の働き方を拾えていなかっただけです。

その問題意識から、私は2019年当時「20時間の壁」と超短時間雇用について書きました。

リストラの時代に、誰が働く場から押し出されたのか⑤週20時間の壁と、スペシャリティを活かす雇用
週20時間の壁、福祉的就労との賃金差、超短時間雇用の可能性を考えます。短い時間でも役割を持ち、精神障害者・発達障害者のスペシャリティを活かす働き方を、ワークシェアリングの視点から整理します。

あれから7年ほど経ちました。

当時はまだ、これから広がればいいと思っていた超短時間雇用は、今では各地で実践が積み重なっています。

東京大学先端研は、自治体や企業、地域の人々と連携し、長時間働くことが難しく通常の障害者雇用から排除されやすい人々を、一般企業での雇用につなげる地域制度づくりを進めています。東京大学の記事では、神奈川県川崎市、兵庫県神戸市、東京都渋谷区、港区、岐阜県岐阜市、福島県いわき市で、超短時間雇用モデルに基づいた地域独自の制度が実装・運用されていると紹介されています。(東京大学)

さらに、いわき市では、超短時間雇用を「障がいなどがある方が1日15分、週1回から働く、週20時間未満の短時間雇用」と説明し、市内企業での導入事例も公開しています。(いわき市公式サイト)

たとえば、株式会社平果の導入事例では、週2日・1日2時間で、帳票のシュレッダー細断、伝票データ入力、伝票整理を行う例が紹介されています。(いわき市公式サイト)

つまり、これはもう夢物語ではありません。

週20時間未満でも、仕事は作れる。
短い時間でも、職務は担える。
企業や地域の中にある小さな仕事を切り出せば、障害のある人が社会の中で役割を持つことはできる。

問題は、それを一部の先進的な自治体や企業の実践で終わらせるのか。
それとも、国の障害者雇用政策の中心に据えるのか、です。

先王:文王
先王:文王

超短時間雇用という考え方は、よいものですな。
長く働けぬからといって、その人に役目がないと決めつけない。
短い時間でも、その人が担える仕事を見つける。
これは、人の力を信じる考え方に思えます。

軍師:呂尚 (太公望)
軍師:呂尚 (太公望)

おっしゃる通りです。
一日中は難しくとも、短い時間なら果たせる役目はあります。
文書を整える、記録を写す、物品を確認する、決まった作業を担う。
超短時間雇用の良さは、まさにそこにあります。
ただし、障害者雇用には長く20時間の壁がありました。
週20時間以上働けなければ、雇用として評価されにくく、短い時間なら働ける人の広がりが難しくなっていたのです。

将軍:武吉
将軍:武吉

ちょっと待て。
その20時間の壁ってやつは、誰が作ったんだ?
現場が勝手に「それくらい働け」って言い出したのか。

軍師:呂尚 (太公望)
軍師:呂尚 (太公望)

現場の都合もありますが、大きくは国の制度によるものです。
雇用率の算定も、助成金の考え方も、長く週20時間以上働ける人を中心に組み立てられてきました。
だから次は20時間の壁が制度の中でどう作られてきたのかを見ていきます。

20時間の壁は、制度が作ってきた壁でもある

20時間の壁は、企業の意識だけで生まれたものではありません。

障害者雇用率の算定でも、雇用関係の助成金でも、制度は長く「週20時間以上働ける人」を中心に組み立てられてきました。

たとえば、厚生労働省の特定求職者雇用開発助成金では、「短時間労働者」は週20時間以上30時間未満の人とされています。(厚生労働省)

つまり、週20時間未満でなら働ける人は、雇用支援制度の中心から外れやすかったのです。

もちろん、制度も少しずつ変わっています。

2024年4月からは、週10時間以上20時間未満で働く重度身体障害者、重度知的障害者、精神障害者について、実雇用率上0.5人として算定する特例が始まりました。これは、長時間勤務が難しい障害のある人の雇用機会を広げるための前進です。(厚生労働省)

しかし、まだ十分ではありません。

週10時間未満なら働ける人。
重度判定には該当しない身体障害・知的障害のある人。
精神的・発達的な特性から、短い時間なら安定して働ける人。

そうした人たちは、なお制度の中心からこぼれやすい。

2024年4月から、週10時間以上20時間未満で働く重度身体障害者、重度知的障害者、精神障害者について、実雇用率上0.5人として算定する特例が始まりました。
ただし、週10時間未満でなら働ける人や、重度判定には該当しない身体障害・知的障害のある人などは、なお制度の中心に置かれにくいままです。

だからこそ、これは企業努力だけの問題ではありません。
国が作ってきた制度の枠組みを、国が作り直す必要があります。

ワークシェアリング×超短時間雇用×最低賃金補償という対案

私が提案したいのは、超短時間雇用を、障害者雇用版のワークシェアリングとして位置づけることです。

一人の障害者を週20時間働かせることだけを考えるのではなく、

5人が週4時間ずつ働く。
10人が週2時間ずつ働く。
20人が週1時間ずつ働く。

企業の中にある小さな仕事を切り出し、それを複数の人で分け合う。

これは、単に障害のある人のためだけではありません。

企業の中には、誰かが抱え込んでいる細かな仕事がたくさんあります。

書類整理。
備品補充。
郵便物の仕分け。
封入作業。
資料印刷。
データ入力。
在庫確認。
清掃。
簡単な検品。
掲示物の整理。
職員が忙しくて後回しにしている定型業務。

一つひとつは小さい。
でも、積み重なると現場を圧迫します。

それを障害のある人が、無理のない時間で担うことができれば、本人には役割が生まれます。
企業には助かる仕事が生まれます。
現場の職員は本来業務に集中しやすくなります。

これこそ、仕事の切り出しです。

そして、これこそが、本来の意味での合理的配慮や職場づくりにつながるのではないでしょうか。

障害のある人に、既存の働き方へ無理に合わせてもらうのではありません。
企業の中にある仕事を見直し、その人が担える形へ組み替えるのです。

ただし、この時に最低賃金の保障を外してはいけません。

超短時間であっても、労働は労働です。

週1時間でも、週2時間でも、その人が職場に必要な役割を果たしているなら、その仕事には価値があります。

だから、ワークシェアリングと超短時間雇用は、最低賃金補償の拡充とセットで考える必要があります。

仕事を分ける。
短い時間でも働けるようにする。
そして、その労働に最低賃金を保障する。
この三つがそろって初めて、障害者雇用は「数字合わせ」ではなく、「尊厳ある働き方の再設計」になります。

最低賃金補償を、企業だけに背負わせてはいけない

ここで、もう一つ大事なことがあります。

最低賃金の引き上げは必要です。
短時間で働く人の生活と尊厳を守るために、賃金の底上げは欠かせません。

けれど、その負担を企業、とくに中小企業だけに背負わせてはいけません。

最低賃金が上がること自体は大事です。
しかし、人件費の上昇に価格転嫁が追いつかなければ、体力の弱い中小企業ほど雇用を増やしにくくなります。

せっかく超短時間雇用の可能性があっても、「最低賃金を払う余裕がない」「仕事を切り出す余裕がない」「支援者と調整する余裕がない」となれば、現場は動きません。

だからこそ、ここには国の後押しが必要です。

経済産業省も、最低賃金引き上げに対応する中小企業・小規模事業者に対して、価格転嫁対策、補助金、賃上げ促進税制、生産性向上支援などを進める方針を示しています。(経済産業省)

それなら、障害者雇用でも同じ発想が必要です。

国が最低賃金を上げるなら、その賃金で障害のある人を短時間でも雇えるように、国が支える。

これは、企業への甘やかしではありません。
最低賃金を守りながら、働く機会を広げるための社会的投資です。

企業に「障害者を雇いなさい」と言うだけでは足りません。

仕事を切り出す支援。
定着支援。
職場内の調整。
そして、最低賃金を保障しながら超短時間で雇えるようにする財政的な支援。

ここまでセットで考えなければ、超短時間雇用は一部の余力ある企業や自治体だけの取り組みにとどまってしまいます。

最低賃金を下げるのではなく、最低賃金を守ったまま雇用を広げる。
そのために、国が企業を支える。
ここを間違えると、超短時間雇用は「安く使える働き方」に逆戻りしてしまいます。

障害者雇用を本気で広げるなら、国は企業に努力を求めるだけでなく、企業が努力できる条件を整える必要があります。

きずなグループ問題を、処分と返還だけで終わらせてはいけない

きずなグループ問題は、指定取消や返還請求だけで終わらせてはいけないと思います。

もちろん、不正があったのであれば処分は必要です。
不正に受け取った報酬があるなら、返還も必要です。
そこを曖昧にしてよいとは思いません。

ただ、この問題を一つの事業者の不正問題としてだけ片づけてしまうと、同じ構造はまた形を変えて現れます。

農園型、サテライト型、外部委託型。
名称や仕組みは違っても、企業の中に仕事を作るのではなく、企業の外側に雇用の場所を用意して、障害者雇用率を満たしていく流れがあります。

そのすべてが悪いと言いたいわけではありません。
そこで働く人の生活や収入、安心できる環境を支えている面もあります。

それでも、企業本体の中に仕事を切り出さず、外部に雇用の場を置いて数字を満たす仕組みが広がりすぎるなら、障害者雇用は社会の働き方を変える力を失ってしまいます。

だからこそ、これは処分と返還だけで終わらせてはいけない問題です。

必要なのは、外部委託型の仕組みを取り締まることだけではありません。
企業が外部に頼らなくても、内部で仕事を作れるようにすることです。

きずなグループ問題の先に必要なのは、処分だけではありません。

障害者雇用を、企業の外側に集めて数字を満たす仕組みから、企業や地域の中に小さな仕事を分けていく仕組みへ作り直すことです。

そのために必要なのがワークシェアリング×超短時間雇用×最低賃金補償の拡充です。

週20時間働ける人だけでなく、週1時間、週2時間なら働ける人にも、社会の中で役割を作る。
その仕事に最低賃金を保障し、企業だけに負担を押しつけず、国が制度として支える。

そうして、各地の企業や地域の中に障害者雇用が広がり、働くことを通じた社会参加が進んでいく。

それこそが、真の障害者雇用対策ではないでしょうか

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